新石手の家

2009.09.04

植栽の持つ力

新石手の家(H-House)に植栽工事が施されました。

本工事とは別に、施主様が依頼されていた工事なのですが、

設計者としての意見や要望を出しながら、見て欲しいとのことでしたので、

監修的立場で施工中も顔を出していました。

Hhouse_b_garden

施工は、松山市生石町の大野造園さん。

私も最初は、植栽がこの住宅の考え方やデザイン性と喧嘩するのを恐れ、

お互いを引き立て合うようにと、色々と口を出していましたが、

大野さんと話す内に、庭の知識も経験も豊富で、建物のプランとこちらの意図を

汲み取って、自分のイメージを創り上げていく方だということがよくわかって

きましたので、安心してお任せすることができました。

先日は、大野さんが以前に手掛けられた別の住宅の庭を

一緒に観に行こうということで、道後と白水台で2件ほど

見せていただきましたが、どちらも素晴らしい空間になっていました。

専門化ならではの様々な植栽の手法やテクニックを教えて頂きました。

新石手の家では、道路に面したアプローチにシンボルとして、

姿の良い株立ちのヤマボウシを植えています。

Hhouse_f_garden_before  Hhouse_f_garden

                      before                                                                                        after

樹を植えた後では、家に潤いと奥行き感が出ていて、まったく印象が違います。

また、裏の庭には、文字通り坪庭として、完成された空間が出来上がりました。

内部から見る庭の姿や、夜間に見せる別の顔など、時間と共に移ろい行く

隅々まで検討されつくした坪庭空間を眺めていると、庭の主役は樹ではなく、

この家に暮らす人間が主人公なんだという事を改めて思い出します。

植栽の持つ力は大きいです。

外壁の補色である緑、葉が風でざわめく音、新緑や花の匂い、陽射しを受けて

地面に落とす影が揺らぐ様子は、人間の五感に訴えかけてきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.04.08

住宅を選ぶということ

家にとって、一番良い季節というものが存在します。

当然それは家によって違いますが、

立地や周辺の環境、向いている方角、PLAN等によって様々に変化します。

新石手の家では、春から夏にかけて、でしょうか。

落葉のエゴノキにポツポツと新芽が出だして、

暖かい風が吹き渡るようになる頃です。

澄み切った青空の下、陽だまりの中庭で過ごす時間は、

何者にも代え難い瞬間です。

メンテナンス等で完成した住宅に伺っていると、

季節季節で家族の顔が変わってくるのに気が付きます。

天気が良いポカポカした日は、皆さん幸せそうなニコニコした笑顔ですし、

その場所の時間がゆっくりと流れているような気がします。

奥さんが「最近は、中庭でランチを食べているんですよ。」と話してくれました。

ポカポカした陽差し、芽吹いた新緑の中で、

家族でひとときのピクニック気分を味わっていると。

誰からも見られることなく過ごせる、中庭というプライベート空間の

本領発揮の季節です。

 

住宅を選ぶということは、自分の生き方を選ぶことだと思います。

世の中には、建売住宅、マンション、オーダー住宅など様々な家の形態が

ありますが、家を建てたり、建替えたり、また購入したり、

どういった家に暮らすのかを考える場面に直面した時こそ、

自分たちがどういった暮らしをしたいのかを見つめ直す絶好の機会となります。

「家」という箱に合わせて暮らすのではなく、

自分たちのライフスタイルにフィットした「家」という空間を手に入れたい

と考えるのは、今後の自分たちの生き方を選ぶことに他なりません。

 

まだ迎えたことのない秋の紅葉の時期のこの家も、今から楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.03.25

竣工写真

以前書いた、「新石手の家」の撮影をカメラマンの方に依頼していたのですが、

最近になってようやく撮影日和の晴れ間が続くようになりましたので、

先日、撮影を行いました。

H_facade3

撮影の時は、忙しくても極力私も横で見ているようにしているのですが、

それは、プロの撮影風景を見ていると、どんなふうにアングルを切り取るのか、

何を構図のポイントにするのか等、とても興味深いからなのです。

私が設計中に考えていた、「空間をこう見せたい」という考え方と

同じツボだったりすると、ニンマリしてしまいます。

H_hall2_2 

H_ldk1

逆に、私が考えもしなかった「シビれるアングル」を発見してくれる事もあります。

特に、夜間の照明が灯った雰囲気を考える時に、カメラマンの考え方は、

非常に参考になります。

H_facade4

H_facade5_2 

竣工写真の撮影というのは、

苦労して竣工した住まいを、頭の中でスタディーし直しスケッチするというか、

自分が決断を下した空間構成を思い起こし、再確認するいい機会になります。

自分の為に必要な、非常に楽しい時間なのです。

H_patio1

( photo by masahito kawai )

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.13

祝・「新石手の家」竣工

昨年より設計監理を行っていた、「新石手の家」が完成しました。

木造2F建で、懐に中庭を抱えた個人住宅です。

H_facade2

H_facade1_2

緑で潤う中庭があると、外部からはうかがい知れない、劇的な空間が広がります。

意図したイメージ通りの、ドラマチックな空間になりました。

当たり前のことですが、施主様に喜んでいただいた時が、

この仕事をやっていてやはり一番嬉しい瞬間です。全ての苦労が報われた気がします。

植栽工事が終わり次第、ちゃんと写真撮影を行い、またブログに載せたいと思

います。

H_hall1_2 

| | コメント (0) | トラックバック (0)